遺伝子操作はここまで来た!遺伝子を自由に組み込んだデザイナーチャイルド

もし遺伝子情報に私たちが自由にアプローチできれば21世紀の人類はどのような姿をしているのでしょうか?その鍵を握るのが遺伝子を人の手によって簡単にに変える技術である遺伝子操作です。アメリカの分子生物学者シルバー博士は遺伝子を自由自在に組み替えたデザイナーチャイルドの登場を予測しています。

モデルとして紹介される一組の夫婦。体外受精させた自分たちの胚をアリスと名付け、その遺伝子情報を全て呼び出すことができます。その情報を基に好ましい遺伝子を自由に組み込んだデザイナーチャイルドを作り上げます。
AIの遺伝子情報はコンピューターと結ばれひとつの遺伝子で起こる重い病気の項目が開かれます。もし死に至る病や重度の病気を引き起こす遺伝子変異があれば直ちに正常なものに修復できます。

次は複数の遺伝子が環境的な要因によって病気を引き起こすリスクの度合いを示した項目です。このリスクを低くするための遺伝子組み換えも可能です。この衝撃的な未来を予測したジョシュア・シルバー博士はプリンストン大学で分子生物学の最先端を研究しています。

デザイナーチャイルドの最終段階の仕上げに身長や体重、髪の毛や肌の色を始め運動能力や芸術の才能に関わる好ましい遺伝子を導入します。すると画面には生まれてくる子供が16歳になった時の姿が映し出されます。
こうした遺伝子操作の後、胚は母親の子宮に戻されます。スポーツ選手、家科学者、音楽家画家など特殊な能力に恵まれた人類が遺伝子操作によって登場することをシルバー博士は予測しています。

未来人類に大きな影響を持つ遺伝子の人為的な操作。人類はそのテクノロジーを獲得したのです。遺伝子の解読を進めてきた人類は遺伝子DNAを操作する技術まで手に入れました。

ギリシャ神話の中に登場するパンドラの箱の物語。それは神から地上に遣わされた最初の女性パンドラが決して開いてはいけないと言われた箱を開けてしまったためこの世にありとあらゆる災いが飛び出してしまったというものです。

遺伝子操作が現代のパンドラの箱になるのかどうか見ていきたいと思います。つまり私たちの子供の世代や未来にどんな影響を及ぼそうとしているのか、またそのことに対し遺伝子自身が何を語ろうとしているのかを探っていきます。

まず遺伝子操作とは一体どんな技術なのでしょうか。今、遺伝子操作技術な人の手で自由自在にDNAを作り出すことを可能にしています。アメリカのベンチャー企業では病気の遺伝子を正常なものと入れ替える全く新しい治療法を研究しています。

遺伝子の変異した部分を正常な配列に対応するようにDNAの化学物質ATGCを機械で繋ぎ合わせて並べていきます。治療のために作られた63文字のATCGをカプセル化して細胞の核へ送り込みます。細胞の中で63文字のAGTCは変異した部分と結びつきます。

すると細胞の中にある修復タンパクが働き変異していた部分を正常に直してくれます。こうしたDNAをあるものから切り取ったり別のものに組み替えたりすることを遺伝子操作と呼びます。地球上に生きる全ての生物はATGCという文字で書かれた共通のDNAを持っているので、この遺伝子操作はあらゆる生物の間で可能なのです。

例えば日持ちがするように遺伝子操作されたトマトがあります。まずトマトの腐敗を抑える遺伝子を取り出します。それを全く別の生物である大腸菌に組み込んで増やします。増やした遺伝子を再びトマトの細胞に組み込むことによって新鮮に保つようにします。

こうした技術を使えば種という生物の壁を越えて自然界には存在しない全く新しい生き物を作ることも可能になります。遺伝子操作によって既に数多くの農産物や医薬品が作られています。日本でもこれまでに二種類以上の遺伝子組み換え食品、そして10種類以上の薬が認可されています。

しかしこの遺伝子操作技術が将来何をもたらすのか。全てを予測することは誰にもできないのです。科学が生み出した遺伝子操作という全く新しい技術を私たちはどのように考えたら良いのでしょうか。

作家のAさんは30年もの間原因不明の病と闘いながら生命科学について執筆を続けてきました。この一年病気は快方に向かっています。Aさんは植物学者だった父親の影響から大学で生物学を学びました。

その後アメリカのコロンビア大学に留学して生命科学の最先端に触れました。結婚出産を経て再び研究生活を始めますが三十歳を過ぎて身体中の痛みやめまいなどの症状に襲われ研究生活を断念。四年前からさらに病状が悪化し一時は安楽死も考えたと言います。

こうした体験から生命科学と遺伝子技術について考え続けてきました。ではのコロンビアに行った時にはあのDNAのATGCのどれか一つを入れ替えたら突然変異が起こるのかっていう研究をしていました。

例えばTのところを入れ替えて一回分裂させると突然変異が出てくるとかこの場合は2回分裂させると出てくるとか本当に計算
通りに出てくるんです。これはもう実用に近いという感じを持ちました。

研究はどんどん進めていいと思っています。だけどその結果出てきた技術というものに人間の欲が絡んできたときに問題が起こるので、そこだけは気をつけなければいけないと思ってます。今後研究が進めば私たちは自分の遺伝子についてどこまで知ることができるのでしょうか・・・

— posted by ラスター at 05:16 pm  

 

滅私奉公は会社にとって迷惑

端から見ていて「よくあんなつまらないことをコツコツ飽きずにやってられるなぁ」と感心させられる人がいる。だが、そういう人は、決して「つまらない」と思いながらやっているわけではない。人間は自分が心底「イヤだな」と思うことは決してやらない。無理にやらされたとしても継続できない。率先してやっている人、ずっとそのことに取り組める人は、必ず何か楽しみを見出しているものなのだ。

外食チェーンのオーナー経営者から、以下のような話を聞いたことがある。彼は地方の高校を卒業するとすぐに上京、有名レストランに住み込んでコック修業を始めた。だが、来る日も来る日も皿洗いばかり。そんな状態が半年も続いた。同期で入った仲間は、この時点で大半が辞めていった。残った連中も「いつになったら料理をやらせてもらえるのか」とブツブツ文句をいいながら働いていた。嬉々として皿洗いに精を出していたのは彼一人だったという。

普通、こういうケースで彼のようなタイプは、まじめな勤務ぶりが買われ、大抜擢されるといった展開になるものだが、このレストランはそんなに甘くなかった。黙っていても外国で修業したセミプロ級が雇われたがるような店だったから、経験ゼロの皿洗いを一人前のコックに育てる気など、はじめからなかったのである。

彼は結局、皿洗いを1年半、その後は別の下働きを1年半やらされて辞めた。都合3年間勤めて半人前の料理人にもなれなかった。その後、彼はどうしたか。貯めたお金で小さな洋食屋を開業した。これが当たって店を次々と増やしていき、今では60数店舗のレストランチェーンを統括する経営者なのだ。

「最初は私も皿洗いがイヤでした。でも、すぐ気づいたんです。仕事だと思うからイヤなんだと。それで親戚の叔父さんとか、ごく親しい人から頼まれて手伝っていると思うことにしました。そんなふうに頭を切り替えたら、少しもイヤじゃなくなった。飯は食わせてくれるし、お小遣いももらえるし・・・」

彼は皿洗いをしているとき「10分間で何枚洗えるか」といったゲーム感覚をいっぱい取り入れていたという。また、別の下働きに移ったときは、「せっかくレストランにいるのだから・・・」とシステムをつぶさに観察して日記風に記録していった。料理の腕こそ磨けなかったが、レストラン経営のツボを会得した点で、3年間の下働きは決して無駄にならなかったのだ。私はこれを彼の遊び心のおかげと見る。

「仕事と遊びをちゃんと分けろ」という人がよくいるが、遊び心は仕事にも必要なことなのだ。特に好きになれない仕事、単調な仕事をするときは、楽しめるように工夫する遊び心をもつといい。ストで電車が止まると、線路を歩いてでも会社に出社する。病気になると這いずってでも会社へ行こうとする。かつてサラリーマンはこういう勤勉ぶりで、会社への忠誠心を表し、会社もそれを「よし」とした。

滅私奉公的な態度が評価されていたのだ。この考え方の背景には「会社のためになることは自分のためにもなる」という労使の暗黙の了解があった。終身雇用と年功序列が機能していた時代は、それでよかった。だが、リストラが当たり前の現在は、この考え方はもう通用しない。いくら滅私奉公したってリストラされるときはされるのだ。

そうなってから恨みがましいことをいっても始まらない。むしろ、今、滅私奉公的な考えの人間を会社は迷惑に思うだろう。なぜなら、そういう人間に限って会社に頼り切り、自分から進んで局面を切り開こうとしないからだ。これからは滅私奉公の考えは捨てて、自分のために会社を伸ばすことを考えよう。その余地がないような会社なら、こっちから三行半を突きつけてやればいい。

— posted by ラスター at 05:14 pm